高学年の自画像

 幼児さんと小学3〜4年くらいは、歯から自画像を描き始めましたが、小学4〜5年生くらいからは、顔を紙で覆い隠し、その紙の真ん中に小さく穴を開け、鼻先だけが見えるようにして、その見える部分だけよ−く観察して描き、出来たら紙の穴を少し大きくして、また見えるところだけ描き進める という特殊な方法で描いてみました。絵の具も三原色と白と黒だけを使い、顔の色を考えながら、より慎重に進めていけるようにあえて制限をかけました。

 皆、一生懸命集中しますが、なにせ根気がいります。お茶を飲んだり、他の人の作品を見たり、おしゃべりしたりの休憩が大事です。短い時間の集中と休憩を繰り返して、いつの間にか仕上がりました。

 穴を開けた紙を顔にあてて、それを鏡に映して、それを見て描く、という段取りでしたが、ある子どもから、『紙を鏡に貼らせて!』と意見がでて、『なるほど〜』とみんな。小さな穴から少しづつ観察を進める運びとなりました。